ホームルーターは24時間つけっぱなしが前提の機器です。「ずっと電源が入っているけど、電気代はどれくらいかかっているんだろう」——気になるのは自然だと思います。

この記事では、消費電力から電気代を出す方法と機種別の早見表に加えて、あまり見かけない「電気代込みの実質月額」という見方を提示します。回線を比べるとき、月額料金だけを並べても実際の支出は分からないからです。

先に結論

ホームルーターの電気代は、24時間つけっぱなしで月200〜450円前後が目安です(消費電力10〜20W・電力量単価31円/kWhで計算)。光回線もONUとWi-Fiルーターの2台で同程度かかるため、回線の種類による電気代の差は月に数十円〜百数十円にとどまります。回線選びの判断材料としては、月額料金と速度のほうが桁違いに大きく効きます。

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機種そのものを選び直すなら

ホームルーターは電気代よりも、エリアと実測速度で決まります。主要3機種の比較はこちらです。

電気代の計算式(30秒で出せます)

使うのは1つの式だけです。

🧮 1ヶ月の電気代の出し方
  • 消費電力(W) ÷ 1000 × 使用時間(h) × 電力量単価(円/kWh)
  • 24時間つけっぱなしなら、1ヶ月の使用時間は720時間(24×30)
  • 電力量単価は31円/kWhを使います(全国家庭電気製品公正取引協議会が家電の電気代表示に用いる目安単価。令和4年7月改定)

つまり「消費電力(W)×22.3円」がそのまま月の電気代の目安になります。15Wなら約335円。この暗算だけ覚えておけば十分です。

注意点が1つあります。仕様表に書かれている消費電力は多くの場合定格(最大)値で、常にその電力を消費しているわけではありません。通信していない時間帯は下がるため、実際の請求はこの計算より低くなるのが普通です。この記事の金額は「上限に近い目安」として読んでください。

また、電力量単価は契約している電力会社とプランによって変わります。自宅の実際の単価は検針票や電力会社のマイページに記載されているので、正確に出したい場合はそちらの数字に置き換えてください。

消費電力別・電気代の早見表

24時間つけっぱなし(月720時間)、31円/kWhで計算した早見表です。自分の機器の消費電力を仕様表で確認して、当てはめてください。

消費電力1ヶ月1年該当しやすい機器
5W 約112円 約1,340円 光回線のONU、省電力なWi-Fiルーター
8W 約179円 約2,140円 エントリークラスのWi-Fi 6ルーター
10W 約223円 約2,680円 ホームルーター(省電力寄りの機種)
15W 約335円 約4,020円 ホームルーターの中心的な水準
20W 約446円 約5,360円 5G対応の据え置き型・高性能Wi-Fiルーター
30W 約670円 約8,030円 Wi-Fi 7のハイエンド機など

※ 電力量単価31円/kWh、月720時間で計算した目安です。定格(最大)消費電力ベースのため、実際の消費はこれより低くなる傾向があります。

全体像として押さえておきたいのは、ホームルーターは家電の中では消費電力が小さい部類だという点です。エアコンや冷蔵庫と比べれば桁が違います。「電気代が心配でホームルーターをやめる」という判断が必要になるケースは、ほぼありません。

ホームルーターの消費電力はどれくらいか

各社の据え置き型ホームルーターは、おおむね10〜20Wの範囲に収まります。5G対応で高速通信をこなすぶん、Wi-Fiルーター単体よりはやや大きめです。

正確な数値は、次のどちらかで確認できます。

まとめサイトに載っている数値は世代違いの機種が混ざっていることがあるので、自分の手元の端末のラベルを見るのが確実です。ACアダプタ側にも入力・出力の表記があるので、そちらでも確認できます。

もりそん
電気代の相談を受けると、たいてい「思っていたより安かった」という反応になります。むしろ驚かれるのは、光回線でもONUとルーターの2台で同じくらいかかっている、という点のほうです。
運営者・もりそん

光回線(ONU+ルーター)との比較

「ホームルーターは電気代がかかるから光回線のほうがいい」という話を見かけることがありますが、これは正確ではありません。光回線は機器が2台以上になるからです。

回線タイプ必要な機器合計の消費電力月の電気代の目安
ホームルーター 本体1台のみ 10〜20W 約220〜450円
光回線(標準構成) ONU + Wi-Fiルーター 10〜25W 約220〜560円
光回線(ホームゲートウェイ一体型) HGW 1台 8〜15W 約180〜335円
光回線+メッシュWi-Fi(3台構成) ONU + 親機 + 子機2台 20〜40W 約450〜890円

※ 機器の世代・機種によって幅があります。メッシュWi-Fiは台数が増えるぶん、合計の消費電力が上がります。

読み取れることは、回線の種類ではなく「つないでいる機器の台数」で電気代が決まるということです。広い家でメッシュWi-Fiを組んでいる光回線のほうが、ホームルーター1台より電気代が高くなることも普通にあります。

裏を返せば、ホームルーターは1台で完結する構成なので、機器まわりの電気代はむしろ抑えやすいとも言えます。この点は、工事ができない住まいでホームルーターを選ぶときの、地味ですが確かな利点です(工事ができない賃貸の選択肢)。

「電気代込みの実質月額」で並べ直す

ここが、この記事の本題です。回線を比べるとき、たいていは月額料金だけが並べられます。でも実際に毎月出ていくお金は月額料金+電気代です。この視点で並べ直すと、見え方が少し変わります。

構成回線の月額(目安)機器の電気代電気代込みの実質月額
ホームルーター(5G) 4,000〜5,500円 約335円 約4,335〜5,835円
光回線・戸建て 5,000〜6,000円 約400円 約5,400〜6,400円
光回線・マンション 3,500〜4,500円 約400円 約3,900〜4,900円
光回線+メッシュ3台 5,000〜6,000円 約670円 約5,670〜6,670円

※ 2026年9月時点の一般的な料金水準からの試算です。実際の月額は契約する回線・プラン・割引の適用状況で変わります。

結論として、電気代の差(月に数十円〜300円程度)は、月額料金の差(月に1,000円〜2,000円)に比べて小さいということが分かります。マンションで光回線が使えるなら、電気代を含めてもそちらが安くなるケースが多い、というのが素直な読み方です。

とはいえ、ホームルーターには工事費ゼロ・即日で使える・引越しに持っていけるという、料金表に現れない価値があります。数字だけで決めきれない部分なので、住まいと今後の予定を合わせて判断してください。据え置き型と持ち運び型の選び分けはWiMAXとホームルーターの比較にまとめています。

🏠 電気代を含めても月額を抑えたいなら

ホームルーターは機器1台で完結するため、機器まわりの電気代を積み上げにくい構成です。工事不要で申し込みから最短数日、コンセントに挿すだけで使えます。

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※ 料金・キャンペーン条件は時期によって変わります。申し込み前に公式サイトでご確認ください。

節電で実際に削れる額

ここは正直に書きます。ホームルーターの節電で削れる額は、かけた手間に対して小さいです。

節電のやり方削減額(15W機種の場合)デメリット
外出中の8時間だけ電源を切る 月約110円 帰宅後に再接続で数分待つ。スマート家電が切れる
就寝中の8時間も切る(1日16時間オフ) 月約220円 夜間の自動更新・バックアップが止まる
省電力モード・エコモードを使う 月30〜80円程度 ほぼなし(機種により通信性能が少し下がる)
Wi-Fiの5GHz帯を必要時のみ使う 月数十円 手間の割に効果が小さい

やる価値があるのは、機種に省電力モードがあれば有効にしておくくらいです。デメリットがほぼなく、設定は一度きりで済みます。

一方、こまめな電源オフはあまりおすすめできません。ホームルーターは電源を入れ直すたびに基地局への再接続と回線の確立が必要で、使えるようになるまで数分かかります。加えて、スマートスピーカー・見守りカメラ・スマートロックなど常時接続の機器がある家庭では、切っている間それらも止まります。月100円のために毎日その不便を受け入れるか、という比較になります。

⚠ 節電より効果が大きいのは「置き場所」

同じ電気代を払うなら、電波をしっかり掴む場所に置いたほうが得です。窓際・床から1m以上・電子レンジや水槽から離す、の3点で実測が変わることがあります。遅さを感じている場合はホームルーターが遅いときの対処を先に試してください。

Wi-Fi 7ルーターは電気代が高いのか

光回線を使っていて、Wi-Fiルーターの買い替えを検討している人向けの補足です。

結論から言うと、Wi-Fi 7のハイエンド機は消費電力が大きくなる傾向があります。Wi-Fi 5・6世代の一般的な機種が5〜12W程度なのに対し、Wi-Fi 7の上位機では30Wを超える定格を持つものもあります。30Wなら月約670円、年間約8,000円です。ここまで来ると、無視できない額になります。

ただしこれは最上位クラスの話で、Wi-Fi 7でも標準的なモデルなら10〜20W程度に収まります。買う前に仕様表の「消費電力(最大)」を見て、上の早見表に当てはめれば、想定外は避けられます。世代ごとの選び方はWi-Fiルーターの選び方で整理しました。

なお、通信費全体を見直したい場合は、電気代よりもスマホのプランや回線の月額そのものを触るほうが効きます。ネット代全体の相場感は一人暮らしのネット代の相場と節約を参考にしてください。

よくある質問

ホームルーターの電気代は月いくらですか?
定格消費電力10〜20W程度の機種が多く、24時間つけっぱなしで月200〜450円前後が目安です(31円/kWhで計算)。実際には常に定格いっぱいで動くわけではないため、請求はこれより低くなることが多くなります。
光回線とホームルーター、どちらが電気代が安いですか?
大きな差はつきません。光回線はONUとWi-Fiルーターの2台で合計10〜25W、ホームルーターは1台で10〜20W程度です。むしろメッシュWi-Fiを組んでいる光回線のほうが高くなることもあります。決め手になるのは月額料金と速度のほうです。
こまめに電源を切ったほうがいいですか?
削減額は1日8時間オフで月100円程度にとどまる一方、再接続に数分かかり、常時接続の機器も止まります。省電力モードがある機種なら、そちらを有効にするだけで十分です。
自分の機種の消費電力はどこで確認できますか?
端末本体の裏面・底面のラベル、またはACアダプタの表記で確認できます。「DC12V 1.5A」のような表記なら、12×1.5=18Wが上限です。公式サイトの仕様表にも「消費電力(最大)」として記載されています。
Wi-Fi 7のルーターは電気代が高いのですか?
最上位クラスは30W以上の定格を持つものがあり、その場合は月600円を超えます。ただし標準的なモデルなら10〜20W程度で、従来世代と大きくは変わりません。購入前に仕様表の定格消費電力を確認してください。

まとめ:電気代は「台数」で決まる

機種そのものを選び直すならホームルーター3社比較へ。エリアが不安なら5Gエリアの確認方法を先に済ませておくと確実です。光回線と迷っている段階なら光回線7社比較と見比べてください。

📚 参考情報・データの出典
  • 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会「電気料金の目安単価」31円/kWh(税込・令和4年7月22日改定)
  • 各ホームルーター・Wi-Fiルーターのメーカー公式仕様ページに記載の定格消費電力(2026年9月確認)
  • 本文中の電気代・実質月額はいずれも上記単価にもとづく編集部の試算です